YouTube「おうちで読もう 百人一首 97番 藤原定家」公開しました

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来ぬ人をまつ帆の浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ

<定家の和歌は490年の時空を超えたラブレター⁈> English subtitles available/日本語・英語字幕あり

勅撰集はいわゆる国家プロジェクト、天皇や上皇の命令で撰集が開始されます。勅撰集に和歌が選ばれることは歌人たちの悲願でした。たとえば『方丈記』の作者の鴨長明は、自分の和歌が七番めの勅撰集「千載和歌集」に一首選ばれたことを『無名抄』で心から喜んでいます。ましてや撰者になることは、当代一の歌人の証となる、とても名誉なことでした。

藤原定家は二度、勅撰和歌集の撰者になっています。一度目は八番めの勅撰集「新古今和歌集」、この時は撰者が6人いて、後鳥羽院も積極的に口出ししました。二度目は「新勅撰和歌集」、この時は定家が単独で撰者になりました。

「新古今和歌集」の完成後、承久三年(1221)に朝廷が幕府の討伐を計画して失敗し(承久の乱)、後鳥羽院は隠岐の島へ、子の順徳院は佐渡島へ流されます。文暦二年(1235)、「新勅撰和歌集」がいよいよ完成するかというころ、朝廷は、後鳥羽院と順徳院に京にお戻りいただきたいと幕府に申し入れますが、執権北条義時はそれを拒否。朝廷は幕府の意向を忖度して、ほぼ出来上がっていた「新勅撰和歌集」から後鳥羽院と順徳院の和歌を削除するよう命じ、定家は指示に従いました。

後鳥羽院と順徳院の和歌は、定家の息子の藤原為家が撰者となった10番目の勅撰集「続後撰集」で復活します。 (文:野澤千佳子)

百人一首の記事…『明月記』〈定家の日記〉文暦二年(1235)5月27日 「来ぬ人を」の歌…内裏百番歌合 建保四年(1216)「恋」九十一番 右 「なきすみの」の歌…万葉集巻六雑歌940番(旧935番)「(神亀)三年(726)丙寅秋九月十五日幸於播磨国印南野時笠朝臣金村作歌一首」

★「おうちで読もう百人一首」シリーズは、劇場に足を運んでいただけない今、ステイホームのおともとして古典を楽しんでいただきたいと始めました。倉敷の古典の専門家・野澤千佳子が個性豊かな歌人達の面白エピソードを盛り込み脚本を書き起こし、東京の俳優・金子あいが、毎回、和歌の作者として登場。創作の背景やこだわりを生き生きと喋り、撮影、編集、背景のデザインまで全てを自宅で作っています。そして音楽は琴奏者の大月邦弘が出雲から参加!衣装家の細田ひなこが宅配便で衣装を届けるといった具合に、まさにテレワークで作りました。ステイホームが終わってもぜひご家族で楽しんでくださいね♪ 教育現場での活用も大歓迎です。

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出演・撮影・編集・デザイン:金子あい /脚本・監修:野澤(鳥井)千佳子/英語字幕:浜本妙子/箏演奏:大月邦弘 /衣装協力:細田ひなこ /2020@art unit ai+

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