YouTube「おうちで読もう 百人一首 9番 小野小町」

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花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせし間に

<秘密のベールはそのままに> English subtitles available/日本語・英語字幕

秘密のベールにつつまれた小野小町は〈六歌仙〉の一人。〈六歌仙〉とは、古今集仮名序で紀貫之がとりあげた、九世紀後半に活躍した6人の歌人のことです。小町は「いにしへの衣通姫の流なり、あはれなるやうにてつよからず、いはばよき女のなやめる所あるに似たり―しみじみとした思いがあふれているようで、はげしさはなく、言うならば高貴な女性が思い悩んでいるような風情だ―」と批評されています。

衣通姫(そとほりひめ)は、その輝きが衣を通してあふれ出すほどだったという伝説の美女。衣通姫のようだという噂がうわさを呼び、さまざまな小町伝説が生まれました。京都の随心院には「小町文塚(こまちふみづか)」があります。たくさん届いたラブレターのお墓。燃やして灰にしないのは小町のやさしさだと思うのだけど、そのやさしさが、深草少将の百夜通いの伝説を作りだしたともいえます。

随心院 小町文塚

小野小町のほんとうの姿は和歌の中にかくれています。小町の和歌は調べがとても美しく、声にだしてよむと魅力が倍増します。美女という評判だけが一人歩きするのはとても残念。(文 野澤千佳子)

★使用した画像:出典:ColBase (https://colbase.nich.go.jp) 東京国立博物館蔵 源氏物語図屏風(初音)土佐光起筆 部分 東京国立博物館蔵 源氏物語図屏風(蓬生)部分

★「おうちで読もう百人一首」シリーズは、劇場に足を運んでいただけない今、ステイホームのおともとして古典を楽しんでいただきたいと始めました。倉敷の古典の専門家・野澤千佳子が個性豊かな歌人達の面白エピソードを盛り込んで脚本を書き起こし、東京の俳優・金子あいが、毎回、和歌の作者として登場。作品の背景やこだわりを生き生きと喋り、撮影、編集、背景のデザインまで全てを自宅で作っています。そして音楽は琴奏者の大月邦弘が出雲から参加!衣装家の細田ひなこが宅配便で衣装を届けるといった具合に、まさにテレワークで作りました。ステイホームが終わってもぜひご家族で楽しんでくださいね♪ 教育現場での活用も大歓迎です。

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出演・撮影・編集・デザイン:金子あい /脚本・監修:野澤(鳥井)千佳子 /音楽:大月邦弘/英語字幕:浜本妙子/衣装協力:細田ひなこ
2020@art unit ai+

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